感染予防対策を徹底するべき内視鏡室勤務

内視鏡室で働く看護師は、内視鏡検査および治療において、感染予防対策を徹底しなければなりません。
一般的に内視鏡の消毒には、高水準消毒薬が用いられます。ここでは、内視鏡の消毒で用いられる高水準消毒薬をいくつか紹介します。

「グルタラール」は、高水準消毒薬の1つです。専用の洗浄、消毒器を使用します。容器での浸漬消毒ではほとんど使用することはありません。消毒液の濃度は2%です。使用する際は、テストストリップで濃度を確認します。

「オルトフタルアルデヒド(フタラール)」も、高水準消毒薬です。洗浄、消毒器、浸漬消毒で使用します。有効濃度は0.3%以上です。テストストリップまたは専用の機材で有効濃度を確認してから使います。高水準消毒としての浸漬時間は5分以上です。グルタラール、オルトフタルアルデヒドはたんぱく質と結合するので、たんぱく質汚れが残った場合は、バイオフィルムの形成が起こりるため、しっかり洗浄する必要があります。

「過酢酸」は洗浄、消毒器や浸漬消毒で使用します。消毒有効濃度は0.2%以上です。テストストリップや専用の機材で有効濃度を確認してから使用します。高水準消毒としての浸漬時間は5~10分です。過酢酸はたんぱく質などの有機物を酸化分解するため、バイオフィルム形成は起こりません。しかし、もちろん洗浄をしっかり行う必要があります。

これらの高水準消毒薬を使用する際は、十分に換気を行い、マスクや手袋、ゴーグル、ガウンなどを着用する必要があります。
その他の消毒薬として強酸性電解水やオゾン水などがありますが、どちらも高水準消毒薬ではありません。